展示・親水施設紹介1

日本一の大 水 車


■当館の大水車の特徴
 さいたま川の博物館の噴水広場には、水輪の直径が23mもある「日本一の大水車」が設置され、当館のシンボルとして、またランドマークとして来館者の注目を集めています。水輪の幅は2.1mあり、容量 0.1m3のバケット(水受け)を64個備えています。水輪は総ヒノキ造りで重量約22.5トン、フランジ(円形のつば)を備えた心棒の部分は鉄製で、重量約11トンあります。岩手県の木工業者と鉄工業者が合わせて建設しました。
 大水車は、バケットに溜まった水の重力により、約1分間で1回転します。水は、水道水を循環・ポンプアップして水輪に掛けています(胸掛け式)。軸受けのベアリングの性能がよく、水輪全体のバランスもよいので、わずか40s程度の力で回転します。

■大水車建設ラッシュ 「我こそが日本一なり」
 当館が建設される以前に、すでに日本各地で、「世界一」「日本一」「関西一」などと呼ばれる大水車が建設されていました。直径10mをこすものでは 、山口県美川町の「観音水車でかまるくん」(スギ製、水輪の直径12.036m)、滋賀県能登川町の「関西一の大水車」(米ヒバ製、同直径13m)、鹿児島県祁答院町の「世界一郷水車」(クロマツ製、同13.2m)、岡山県神郷町の「日本一の親子水車」(マツ製、同13.6mと6m)、熊本県湯前町の「世界一の親子水車」(マツとスギ製、同14.1mと5m)、広島県河内町の「朝日の大水車」(ヒノキ製、同14.3m)、大分県本匠村の「日本一水車」(広川スギ製、同18.18m)が知られていました。
 しかし、当館の建築や展示の設計を進めていた平成6年5月に、何と、水輪の直径が22mもある「日本一の大水車」(青森ヒバ製)が、青森県深浦町に建設されたというニュースが入ってきました。しかも、「みちのく温泉」の旅館を経営されている方が個人で建設されたというのですから、驚きました。「何とか日本一の大水車をつくって集客力を高めたい」。準備事務に携わっていた皆がそう考えました。建築設計事務所と何度も打ち合わせ、限られた予算の中で工夫して、直径23mの大水車が実現することになりました。開館してみて、この大水車を一目見ようと当館を訪れる人を数多く見るたびに、あらためて「日本一」にしておいて良かったなと思うのです。

(文責:当館専門調査員兼学芸第一課長 本間岳史)

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