はじめに
平成11年3月27日〜5月5日の期間、平成10年度第3回特別展「甲武信(こぶし)源流物語」を開催した。
この特別展の担当になった私は開催準備にあたり、甲武信岳に2回登り、荒川・笛吹川・千曲川源流の調査を行いました。
そこで、登山経験の全くない素人の私が甲武信岳に登り、初めてみた3つの川の源流について紹介していこうと思います。
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| 甲武信岳山頂からの富士山 |
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| 荒川真ノ沢源流 |
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| 笛吹川源流 |
危険を感じる笛吹川源流
日本三大急流のひとつである富士川の支流、笛吹川の源流は、山梨県市川大門町高田にある起点から54.2km先の甲武信岳の南にありますが、目印になるようなものはありません。通常、笛吹川の源流というと、甲武信小屋から西へ水場の案内板に従い約10分はど下ったところです。ここには、甲武信小屋の飲料水を汲み上げるポンプ小屋があります。甲武信小屋では、この汲み上げた水を1リットル50円で売っています。ちなみに、味覚音痴の私にはわかりませんが、3つの川の源流水のなかでは、笛吹川の源流の水が一番おいしいそうです。
笛吹川の源流点付近は、風化して割れた岩くずでおおわれた急斜面にあり、注意して歩かないと滑り落ちてしまいそうな、身の危険を感じます。荒川の源流や千曲川の源流風景とは、全く違った源流の風景を見ることができます。
楽に行ける千曲川源流
千曲川の源流には、長野県川上村毛木平から整備された千曲川源流遊歩道を使い約3時間ほどで着くことができます。3つの川の源流のなかでは、比較的楽に行くことができます。源流点までは、川上村の木である唐松が植林された森の中を千曲川のせせらぎを聞きながら歩いていけます。川沿いに源流まで行くことができるのは、ここだけです。源流点には、千曲川の起点でもある源流碑が建てられており、日本一の大河川信濃川(長さ367km)は、ここから始まります。
千曲川の源流点付近は、荒川の源流点と同じくシラビソの針葉樹で覆われ、日中でも薄暗い場所です。しかし、この場所で源流のせせらぎを聞き、源流の水で入れたコーヒーを飲んでいる自分は、なんて贅沢なことをしているのだと思いました。
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甲武信岳山頂に立ち思うこと 甲武信岳の山頂からは、東京湾に注ぐ荒川、駿河湾に注ぐ富士川(笛吹川)、日本海に注ぐ信濃川(千曲川)の源流の谷が一望でき、甲武信岳が大分水嶺であることがよく分かります。眼下にある源流の森の保水力や、その森を日常の山の手入れで守っている人々のおかげで、維持されている3つの川。その森や川が荒廃してきている今、私達は、森や川とのよりよい関係を新たに築いていかなければならないと感じています。 |
| 千曲川源流 |
(主任 高橋朝彦)
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